
退職を考えたとき、「退職願」「退職届」「辞表」という似た言葉が出てきて、どれを使えばいいのか迷っていませんか?
「どの書類が自分に合っているの?」「横書きでも大丈夫?」そんな疑問をお持ちのあなたへ、この記事では次のポイントをわかりやすく解説します。
社会人として恥をかかないためにも、正しい知識を一緒に身につけていきましょう!
退職願、退職届、辞表の違い
退職願とは何か? ー 希望を伝えるための文書です
退職願は、「退職したい」という意思を会社に対して“お願い”する文書です。
特徴と注意点
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提出後に撤回が可能です
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会社側の承諾をもって退職が成立します
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感情的になって出すのはNG。冷静にタイミングを見極めましょう
退職届とは何か? ー 決定を通告する文書です
退職届は、すでに退職が決まっている場合に、会社に対して“通知”する正式な文書です。
退職届の特徴
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提出した時点で撤回は基本的に不可
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法的にも効力が強く、意思表示の最終段階となります
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会社との話し合いが済んだ後に提出するのが正しい流れです
辞表とは何か? ー 役職付きの人が使う専門的な文書です
辞表は、部長・取締役などの役職者や公務員などが職を辞する際に使う書類です。
一般社員が提出するものではありません。
辞表の特徴
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「会社を辞める」のではなく、「役職・地位を辞する」ための文書
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文章の形式もより改まったものになります
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社内外への影響を考慮して提出タイミングに注意が必要です
3つの文書の違いをまとめて確認しましょう
書類名 | 内容 | 誰が使うか | 撤回可否 |
---|---|---|---|
退職願 | 希望を伝える | 一般社員 | 可能 |
退職届 | 退職の決定を通告 | 一般社員 | 不可 |
辞表 | 職責を辞する意志 | 役職者・公務員 | 状況による |
自分の立場や状況に合わせて正しい文書を選びましょう。
横書きの退職届の書き方と例文
最近では、パソコンで作成された横書きの退職届も受け入れられるケースが増えています。
横書きで書く際のポイント
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A4サイズの用紙にシンプルにまとめる
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文面は端的で丁寧に
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左揃えでレイアウトする
横書き退職届の例文(コピーして使えます)
退職届
私事、誠に勝手ながら、一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもちまして退職いたします。
これまで大変お世話になり、誠にありがとうございました。
令和〇年〇月〇日
氏名:〇〇〇〇(自署または記名)
株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇〇〇 様
縦書きでなければいけない?
会社によっては「縦書き指定」の場合があったり、会社や組織によって決まったテンプレートが用意されており、それに従って作成することもあります。
事前に就業規則や上司に確認することをおすすめします。
退職届の提出マナーと注意点も押さえておきましょう
正しい文書を作った後は、提出のタイミングやマナーにも注意が必要です。
提出前の流れ
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まずは直属の上司に口頭で退職の意思を伝える
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会社の就業規則や提出ルールを確認
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業務の引き継ぎタイミングを考慮し、余裕を持った提出を心がける
(※法的には2週間前の提出でもOKですが、一般常識として1〜2ヶ月前に提出しましょう。)
提出方法
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可能な限り、直接手渡しするのが望ましい
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やむを得ず郵送する場合は、添え状をつけて丁寧に送付する
まとめ
混同しやすい退職願・退職届・辞表の違いを正しく理解しよう
退職願・退職届・辞表の違いをしっかり理解しておくことで、円満な退職につながります。
特に、一般社員が「辞表」と書いてしまうと、相手に誤解を与える可能性があるため注意が必要です。
また、現代では横書きの退職届も広く受け入れられており、ビジネス文書として通用します。形式と内容をきちんと整え、マナーを守って提出しましょう。
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